肝硬変で腹水がたまると余命はどのくらい?治療法や経過はどうなの?

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肝硬変と診断され腹水がたまってきている状態というのは、
かなり病気が進行している段階で、いつ余命宣告を受けても
おかしくない状態にあるといえます。

というのは肝硬変が末期に近づき肝臓の機能が落ちると
出現するのが腹水だからです。

腹水がたまることで食欲不振や倦怠感があらわれ、
場合によっては感染症などの症状を引き起こします。

肝硬変で腹水がたまってきたら、
一体どのように対処していけばよいのでしょうか?

そこで今回の記事では

・肝硬変で腹水が溜まっている場合
 症状としてはどのような経過をたどるのか?
・余命はどのくらいなのか?
・治療方法はどのようなものがあるのか?

といったことについて書いていきます。

肝硬変は以前は治らない不治の病といわれていましたが、
現在では昔と比べ治療法も飛躍的に改善しました。

この記事で少しでも心配や不安、肝硬変という病気
に対する対峙する知識を得ていただけたら幸いです。

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肝硬変の症状はどのような経過をたどっていくのか?

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肝硬変になった場合の余命や治療法について知る前に、
まずは肝硬変という病気がどのような経過をたどっていくのか
について知っておきましょう。

肝硬変という病気の全体像を知っておくことで、
より病気に対して冷静に対処できるようになれるかと思います。

肝硬変の初期段階にみられる症状

肝硬変の初期段階にみられる症状について代表的なものをあげておきます。

・食欲減少及び体重減少
 肝臓の機能が落ちることで、胃腸系の機能に障害が発生し、食欲の減退や
 体重の大幅な減少がみられます。

・全身の倦怠感
 肝臓の解毒作用が低下したことや、胃腸系の機能も低下をすることで、
 次第に全身に倦怠感が起こるようになります

・肌が黒くなる
 肝機能低下による、メラニンの増殖により皮膚が浅黒くなってきます。
 特に日光によくさらされる手足などに浅黒さがでてきやすいです。

・肝臓周辺の痛み
 肝臓は沈黙の臓器ともよばれ、かなり悪くならないと症状が出てきません。
 肝硬変が進行すると、鋭い痛みが肝臓周辺に起こるようになります。
 肝臓の場所は右の肋骨の下辺りです。

 

肝硬変の末期段階にみられる症状

・腹水がたまる
 腹水がたまるメカニズムについては完全に分かってはいませんが、
 肝臓の機能が低下することで、本来は肝臓で作られていた
 タンパク質成分のアルブミンが血液中に減るため、浸透圧により
 水分が血管からにじみでて、腹部にたまるといわれています。

 症状としては腸が腹水に浮いた状態になるので、腹水がたまって
 くると、お腹の膨満感や張り、食欲不振、感染の原因となります。 

・むくみがでやすくなる
 
肝機能が低下すると、むくみがでやすくなります。
 これは腹水がたまるのと同じ原理で、血管から水分がにじみでる
 ことによるものです。

・気分にムラがでたり、異常なふるまいをする
 肝硬変の合併症である肝性脳症を発症することで、喜怒哀楽が
 激しくなったり、異常な行動をとるようになります。
 また場合によっては意識障害となる場合もあります。

・手が震える(羽ばたき振戦) 
 これも肝性脳症の症状の一つで、腕を伸ばしたり広げたりした時に
 起こるゆっくりとした不規則的なふるえが起こります。このふるえは
 鳥が羽ばたく時の動きに似ていることから羽ばたき振戦とも
 呼ばれます。

・黄疸が出現する
 肝臓の機能が低下すると、本来血液中にあるビリルビンの濃度が
 上昇します。
 血液中のビリルビン濃度があがることで、
 過剰にビリルビンが全身にゆきわたってしまうので、
 結果として皮膚や目に黄疸が出現します。

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 肝硬変で腹水がたまっている場合の余命は?

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肝硬変は初期の段階であれば治療の余地がありますが、
肝硬変が進行すると肝不全や肝臓がんなどへ移行していきます。
そして上記で述べたような症状が出現するほか、
合併症も発症するなどして治療するのが非常に難しくなります。

腹水がたまっているのは段階的には末期であるため、
かなり厳しい状態といえるでしょう。

また肝硬変が進んでいた場合、壊れてしまった部分の肝臓は
もう元には戻りません

こうなった場合に、完全に回復するためには
肝臓移植など根本的な手術治療をうけるよりありません。

余命は状態により大きく異なりますので、一概に言うことは
難しいですが、肝移植などの根治的治療を行った場合の
5年生存率は40〜70%といわれています

次に肝硬変により腹水がたまっている場合に
どのような治療がおこなわれていくのかについて
説明していきます。

肝硬変に対しておこなわれる治療について

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肝硬変に対しておこなわれる治療法について代表的なものを
まとめて紹介していきます。

・ウイルスを抑制する薬を使い肝硬変の進行を防ぐ
 ウイルスにより肝硬変が進行している場合は、ウイルスの
 増殖を抑える薬を使うことで進行を妨げることができます。

・腹水を腹部から消失させる手術をおこなう
 以前は腹水が溜まっていた場合そのまま腹水を抜く手術が
 おこなわれていました。
 
 しかしこの手術では数日すれば腹水がもどってしまい、また
 血液中のアルブミンも低下するので、状態が悪化してしまう
 場合がありました。

 近年では医学の進歩により、腹水を2週間程度で消失させる
 ことができる手術ができるようになりました。

・人工透析
 肝硬変が進行し肝不全となると、腎機能にも障害がでてきます。
 そういった場合は人工透析により、血液中の毒素を濾過する
 必要がでてきます。

・肝移植
 肝臓の機能が著しく低下したり、肝臓がんや肝不全である場合は
 肝移植を受けることで肝機能を回復させることができます。

肝硬変の合併症はどんなものがある?

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肝硬変の合併症についてまとめて起きます。

・肝性脳症
 肝機能が低下することで毒素を十分に分解できなくなります。
 毒素が脳にまでまわってしまうことで、意識障害や、
 感情のムラなどの症状を引き起こします。

 症状が進めばだんだんと感情の起伏が激しくなったり、
 最終的には昏睡状態となります

・食道静脈瘤
  肝臓は普段門脈とよばれる血管で血液のやりとりをして
 いますが、これが肝硬変により、肝臓の血流が悪くなると
  門脈による血流のやりとりができなくなり。変わりに
  バイパスとして静脈にその負担がいくようになります。

 急に静脈は血流が流れるのでボコボコと瘤(こぶ)が
 できやすくなります。

 すぐに破裂する恐れはありませんが、万が一破裂した場合は
 生死に関わる状態となります。

 

まとめ

以上、肝硬変について説明してきましたが
いかがだったでしょうか?

医学が発達したことにより肝移植や、余命をのばすことが
可能となっています。

少しでもあなたの助力となれれば幸いです。

それではありがとうございました。

 

                
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