大統領と首相の違いを調べたら国ごとに全く役割が異なる事が判明

lincoln-memorial-1746358_640

ある時妻から大統領と首相の違いって何?と聞かれ、どう答えて良いか困ってしまったことがありました。

アメリカは大統領で日本は首相ということぐらいで、具体的な違いってよく分かっていないんだな〜と感じ情報整理してまとめてみました。

この記事をみれば大統領と首相の違いがカンタンに分かるようできるだけ難しい言葉を使わずに、簡潔に書くことを心がけました。

また首相と総理大臣の違いについても疑問に感じたので記事の中でふれています。

調べてみると大統領といっても国ごとに役割が違うので一概に大統領と首相の違いを説明するのって結構難しいんですね・・・

そこで記事の中では日本とアメリカに絞って違いを比べています。

それではどうぞ。

スポンサードリンク

大統領と首相と総理大臣の特徴について

pak75_kokkaimaenodouro20140905154343_tp_v

まずは大統領と首相と総理大臣の特徴についてカンタンに説明をしていきます。

大統領とは

大統領は英語でプレジデントと言い、元々は司会者や議長などの意味で使われていました。現在は国家の元首という意味の他に大学の学長や、会社の社長などの役職もプレジデントとよばれます。

国家の元首つまり、外国に対して国を代表する人という位置づけですね。

アメリカでは民主党と共和党の2大政党で争っており、国民が間接投票で大統領を選ぶかたちをとっています。

ここで注意したいのが、大統領の権力や役目というのは国ごとに大きく異なるということです。

大統領というとアメリカのイメージが強いので、大統領は一手に大きな権力をもっていると勘違いされがちですが、イタリアやドイツなど大統領は行政に関与せず象徴的な役目を担っているだけの国もあるのです。

ですから国が採用している行政の制度によって大統領の役割というのは違うんですね。

 

総理大臣とは

内閣総理大臣の略称が総理大臣で、議院内閣制のトップに位置します

国会議員の中から、国会の議決によって指名され、天皇によって任命されます。国会で総理大臣の指名は完結してしまうので、アメリカのように候補を選ぶという感覚が日本の場合はありません。

内閣の代表として議案を国会に提出したり、行政の指揮・監督を担う役割で、実質的に総理大臣は政治の舵を握る位置づけになります

 

首相とは

意味的には内閣総理大臣と同じで、内閣総理大臣の通称を首相と言います

スポンサードリンク

国によって違う採用制度と大統領と首相の役割

pope-benedict-xvi-84230_640

国によって大統領や首相の役割などは異なります。いくつか代表的な国についてまとめてみました。

採用制度大統領の有無大統領と首相の役割
アメリカ、韓国大統領制有り行政権が大統領に属しており、議会に依らずに行政をおこなう。
フランス、ロシア半大統領制有り儀礼や行政権を持つ大統領と行政府のトップである首相が協力して行政を進めていく。
日本、タイ、オランダ議院内閣制無し首相が内閣の代表として議案を国会に提出したり、行政の指揮・監督を担う役割
ドイツ、イタリア、インド象徴大統領制有り行政は行政のトップである首相が行っており、儀礼や象徴として大統領がおかれている。

半大統領制といってフランスやロシアのように首相と大統領が共に行政を進めるかたちもあります。

ただロシアの場合は半大統領制ではあるが、内政は首相がおこない、その他外交や国防関連については大統領が一手に担うなど、大統領の権力が非常に強い。

イタリアは議院内閣制としていますが、大統領が存在し、大統領は行政上の権力は非常に低いが、一方で議会の解散権を持つなど微妙な位置づけであり、半大統領制と言えなくもないグレーな存在です。

ドイツなどのように実質的な行政権を首相が、儀礼や象徴として大統領がおかれている形態を「象徴大統領制」とよびます。

 

日本の首相とアメリカの大統領制の違いを具体的に解説

bill-clinton-356132_640

日本と首相とアメリカの大統領制の違いについてみてみましょう。

 日本の首相(総理大臣)アメリカ大統領
選択方法国会議員の中から国会の議決によって指名され、天皇によって任命されます。国民により間接投票で選ばれる。
任期制限なし(自民党の場合任期は3年で2期までと定められているため最長6年まで)4年
行政権行政権は内閣に属する。行政権が大統領に属する。
不信任について議会により不信任が出されることがある。議会により不信任は提出されない。
法律案の提出法律案を議会に対してだすことできる。法律案を議会にだすことができない。その代わりに教書として法律の作成を議会にはたらきかけることはできる。また議会の法案に対し拒否権を持つ。
解散権議会を解散できる。議会を換算することができない。

日本では国会によって首相が決まるので、国民が直接関わっている感覚というのが少ないです。

一方アメリカの場合は間接投票という形で国民の投票によって大統領を選ぶため、国民の1人1人が大統領を選んでいるという感覚が強く、大統領の選択に対して非常に国民の関心が高いという特徴があります。

行政権も日本の場合は内閣全体に属するので首相1人の決定で行政を動かす力は限られていますが、アメリカの場合は大統領個人に行政権があるため非常に強大な権力をアメリカ大統領は有しています。
(アメリカ合衆国憲法第2条 「行政権は大統領個人に属する」)

日本のように不信任を議会からだされることがないので、もしアメリカ大統領を辞めさせる場合には弾劾裁判所を設置して職務をやめさせるプロセスを踏むことになります。

弾劾裁判所は重大な犯罪行為などがあった場合にしか基本的にはおこなえないので、どんな大統領であったとしても4年の任期まで務めるのが通常です。

 

まとめ

大統領と首相の違いについて説明してきましたがいかがだったでしょうか。

こうしてみるとなかなか大統領と首相の違いについて一言でいうのは結構難しいんですね。

それではありがとうございました。

                
Sponsored Link
                                 
                
                

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ